2回福岡オルターナティブ研究会のご案内 友人の皆さんへ
講師に広田裕之氏を迎えての第1回福岡オルターナティブ研究会は、主催者 の予想を超える30名の参加を得て、盛会のうちに終了しました。3時間とい う短い時間の中で、連帯経済という資本主義経済のオルターナティブの全体像 について、世界的な背景から、具体例まで含めて、簡潔にお話していただきま した。提案としては、連帯経済関係者(生産/消費協同組合、地域通貨、フェ アートレード、NPOバンク、社会的企業など)の各分野の枠を超えた交流とネッ トワークの形成の必要が特に日本に関して強調されました。 私(吾郷健二)個人としては、特にビデオを使ったアルゼンチンの具体例の 紹介(NHKのビデオ:アルゼンチンの「回復工場」)が印象に残りました。2 001年末の経済危機によって倒産した企業の労働者が自分たちで自主的に工 場を再建する(「労働者による工場奪還運動」の)事例で、昔風に言えば、労 働者自主管理企業の典型的な1事例(ヒエラルキーも賃金差別もなくすアナル コ・サンディカリズム的事例)です。アルゼンチンの場合、収用法の制定によっ て現行体制下で法的に認められたので、警察や旧経営者(資本家)も弾圧でき ず、見事に、労働者による工場の自主管理と様々な分野(クリーニング業、病 院、鉄工場、ガソリンスタンド、電気工事業など)でのそれらの自主管理企業 の連帯/相互の助け合いが機能しているという印象的な事例でした。 時間の制約、参加者の多さ、主催側の不手際(報告者との打ち合わせの欠如、 司会のまずさ、パソコンの故障など)などもあり、必ずしも、討論が十分では ありませんでしたが、それでもかなりの人数の方の積極的な発言があり、第1 回としては盛会であったと考えています。特に、福岡や北部九州の地で各分野 (労働運動、NPOバンク、マイクロクレジット、食育運動、反原発、市政、住 民運動、環境、NGOなど)で活躍されている方々が多く参加し、発言してくだ さいました。厚くお礼申し上げます。 第2回研究会は、それを受けて、「何故、オルターナティブか?~資本主義 を超えてオルターナティブを探求する」と題して、連帯経済をオルターナティ ブの全体像の中に位置づけてみたいと考えます。講師は私自身が務めて、福岡 オルターナティブ研究会そのものの趣旨説明や研究会が今後取りあげる予定の テーマの検討も兼ねたいと思います。参加者数は、第2回以降は少し落ち着く かと思いますので、時間の制約はありますが、当初の想定通り、参加者全員に よる活発な意見交換が可能かと期待しています。 市民社会学習会「何故、オルターナティブか?~資本主義を超えてオルターナ ティブを探求する」 日時:2010年12月4日(土)、午後2~5時 場所:こくさいひろば交流室(アクロス福岡3階、福岡県国際交流センター内) 福岡市中央区天神1丁目1番1号 http://www.acros.or.jp/access/ テーマ:オルターナティブとは何か? 講師:吾郷健二(西南学院大学名誉教授) 西南学院大学で長年、世界経済論、発展途上国経済論を講義。今春定年退職。 著書に「第三世界論への視座」(世界書院、1988年)、「グローバリゼーションと発展途上国」 (コモンズ、2003年)、「農産物貿易自由化で発展途上国はどうなるかー地獄へ向かう競争」 (明石書店、2010年)、「現代経済学」(共編著、岩波書店、2008年)その他がある。
「第1回の広田氏の連帯経済の問題提起を受けて、現行の資本主義経済に取って代わるオルターナティブな社会経済の全体像を描いてみたい。市場原理主義の歴史的生成と破綻を概観した後、ポスト新自由主義の新たな社会経済像を展望するなかに、連帯経済を位置づける。狭義のオルターナティブと広義のオルターナティブを区別し、資本主義でも社会主義でも ない、現在の産業社会に取って代わる新たな経済社会像のイメージを提起してみたい。」 参加費:無料(会の趣旨に共感される方はどなたでも参加できます)
終了後、近くの適当な場所で、懇親会を計画しています。 主催:福岡オルターナティブ研究会、FNA(ADB福岡NGOフォーラム)、くるんて~ぷの会 資料準備の都合上、参加を希望される方は事前にご連絡頂ければ助かります。 連絡先:ago4101@gmail.comまたはFax:092-885-1132
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