火曜日, 3月 23, 2010

『吉本隆明 五十度の講演』(講演集)

通販生活の案内に『吉本隆明 五十度の講演』DVD版が28000円という案内があった。昔から堅い本は積ん読だった僕は吉本隆明もあまりキチンと読んでこなかった。最近書き物をしたりするときに原典にあたる必要に迫られている。そんな時、吉本隆明の豊富なバックグラウンドが役にたちそうだと思っている。1講演600円ほどで繰り返し聞けるのは魅力だ。
通販生活
http://www.cataloghouse.co.jp/others/av_teaching/1102357.html

なんで通販生活やNHKで 吉本隆明の講演DVDがリリースされるのかと思ったら、「ほぼ日」で知られている糸井重里にたどり着き、彼らの吉本隆明オープンソース化プロジェクトに共感した。
こんな試みの中から「日本の思想教育」が行われていくのかな?

以下ほぼ日刊サイトからの転載===========
ほぼ日刊イトイ新聞には、
1960年代から現在まで、
約180回分の吉本隆明さんの講演が集まってきています。
まずは、その講演音源をデジタルアーカイブ化し、
保存していくことが、このプロジェクトのはじまりでした。

集まった講演のなかから、
50回分のベスト講演を、吉本さんの監修で選び、
『吉本隆明 五十度の講演』というタイトルのセットにして、
2008年8月に発行しました。
『吉本隆明 五十度の講演』は、
世界一長いオーディオブックとして
「ギネス世界記録 TM」に認定されました。

この『吉本隆明 五十度の講演』の
監修をしていただく過程で、
吉本さんとお会いするうちに
糸井重里は、ある要望を耳にすることになりました。
それは、吉本さんの
「講演がしたい」という声でした。
テーマは「芸術言語論」でした。

2008年7月19日、ほぼ日刊イトイ新聞は
10周年の記念講演として、
「吉本隆明 芸術言語論 ──沈黙から芸術まで──」を
開催することになりました。
用意した2000席のチケットはひと晩で完売し、
当日の講演は、3時間をこえる内容になりました。
そのようすは翌2009年1月4日に
NHKの「ETV特集」で放送され、反響を呼びました。
この番組はNHKエンタープライズよりDVD化され、
2009年7月に発売されました。

「ほぼ日」に集まっている180回分の講演音源は
およそ21521分間の量があります。
我々は、いつか、この音源を
たくさんの人々が自由に聴けるように
フリーアーカイブ化していきたいと思っています。
『吉本隆明 五十度の講演』(講演集)
『吉本隆明の声と言葉。』(CD&BOOK)
『吉本隆明 芸術言語論 2008.7.19
コンプリートセット』
(DVD+DVD-ROM)
などの商品収益が
この「フリーアーカイブ化」を支えることになります。

糸井重里は、言います。
「『1000年後にも、聴ける』ということは、
いま、親鸞の生のことばが聴けるみたいなことでしょう。
まずは、大切な記録として確実に残したかったのです」

吉本隆明さんの言葉を、この先の時代にも
呼吸させることができるように。
ほぼ日刊イトイ新聞「吉本隆明プロジェクト」は
これからも着実に、
できることをやっていきたいと思っています。

以上ほぼ日刊サイトからの転載===========

 『吉本隆明 五十度の講演』収録講演リスト
【001】高村光太郎について──鴎外をめぐる人々(10)
【002】実朝論(13)
【006】鴎外と漱石(10)
【007】太宰治と森鴎外──文芸雑話(10)
【009】良寛詩の思想(4)
【010】シモーヌ・ヴェーユの意味(4)
【011】〈アジア的〉ということ(1)
【013】ドストエフスキーのアジア(14)
【014】ポーランド問題とは何か(14)
【015】『源氏物語』と現代──作者の無意識(13)
【016】小林秀雄と古典(16)
【017】親鸞の声について(6)
【018】経済の記述と立場(14)
【022】「受け身」の精神病理について(18)
【026】農村の終焉(5)
【027】日本経済を考える(12)
【028】親鸞の還相について(6)
【029】異常の分散──母の物語(18)
【030】高次産業社会の構図(12)
【031】渦巻ける漱石──『吾輩は猫である』『夢十夜』『それから』(2)
【032】都市論としての福岡(11)
【034】資質をめぐる漱石──『こころ』『道草』『明暗』(2)
【036】像としての都市(2)
【037】言葉以前の心について(18)
【038】宮沢賢治(8)
【039】青春としての漱石──『坊っちゃん』『虞美人草』『三四郎』(3)
【040】不安な漱石──『門』『彼岸過迄』『行人』(3)
【044】生命について(7)
【045】ヘーゲルについて(7)
【046】フーコーについて(7)
【050】中原中也・立原道造──自然と恋愛(16)
弓立社発行『吉本隆明全講演ライブ集』と重複する音源
※【】内は『吉本隆明 五十度の講演』の講演番号
   ( )内は『吉本隆明全講演ライブ集』の巻数を示します。

なお、『吉本隆明 五十度の講演』にのみ収録されている音源は、以下のとおりです。
(★印は書籍化もされていない、未発表の内容です)
【003】宗教としての天皇制
【004】宗教と自立
【005】南島論
【008】喩としての聖書──マルコ伝
【012】「生きること」について
【019】古い日本語のむずかしさ★
【020】「現在」ということ
【021】心的現象論をめぐって
【023】イメージ論★
【024】柳田国男の周辺──共同幻想の時間と空間
【025】都市論II──日本人はどこから来たか
【033】いまの社会と言葉
【035】農業から見た現在★
【041】現代に生きる親鸞
【042】太宰治
【043】芥川龍之介
【047】文学の戦後と現在──三島由紀夫から村上春樹、村上龍まで
【048】親鸞の造悪論
【049】苦難を超える──『ヨブ記』をめぐって
【BT1】幻想としての国家
【BT2】共同幻想論のゆくえ

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